おかやま総合工務店 タカミホーム

工務店業界の歴史

タカミホームが大切にしていきたい『想い』のお話をする前に、
業界の今までについて、少し『歴史』に触れたいと思います。

新築物件が中心の時代
新築現場が豊富にあった時代、工務店とハウスメーカーは密接な関係性を築いていました。特に高度経済成長期において、新築住宅需要の急増に伴い、両者の協力関係はさらに強化されました。

工務店は、地域に根ざし、細かいニーズに応える職人集団の形成と維持を
ハウスメーカーは新技術の開発や大量生産による低価格とブランド力強化を

それぞれ担うという業務部分を明確に分担することで、別の法人でありながらも共生関係を築き、相互の強みを活かして市場全体の発展に貢献。一体となって新築住宅の提供を拡充していったという背景があります。

この関係性は今もまだ住宅業界の基盤となっており、その歴史的背景は、現代の業界構造にも影響を及ぼしているのです。


共生関係の裏側
しかし、お互い株式会社として「ステークホルダーを富ませる」という目的のため、分担した業務部分をより強化していった結果、

工務店は、ハウスメーカーからの依頼の「量をいかにこなすか?」という観点に特化し
ハウスメーカーは元請け業務に集中することに

この結果、「共に生きる」という共生関係とは距離のある、「元請け・下請け」という上下関係の性質が濃い関係に変化していきます。
これは良い悪いの話ではなく、その時代の社会的ニーズに対応するには、致し方ない業界の変化だったのだと感じます。


業務が全く違う、リフォーム・リノベーション業
しかし、皆さんご存じの通り、日本は今人口動態の変化から、社会構造そのものが大きく変化しています。
その中で建築業界も、新築からリフォームへと、施工軒数も大きく変化しています。

ここで重要なことは、新築の施工とリフォーム・リノベーション業は
業務が全く違う、ということです。

新築の場合は、すべて新品の部材を用い、図面通りに作製することを100点満点とすることが出来ます。
つまり、Bestな結果が存在する業務ということ。

対してリフォーム・リノベーションの場合は、物件それぞれで全く前提条件が変わります。
住宅の建つ土地の硬軟、山からの花粉や種子や海からの塩害、交通量の多寡による排ガス汚れ、雨量や日射量などの天候、隣接住宅の有無、なんの部材を使っているか、メンテナンス回数や作業の質、増改築、建築ルールの変更、アスベストなどの部材リコール、当時の大工の技術、駐車場の広さや接地道路の大きさ、その地域やマンションの組合などとの折衝に至るまで、、、

本当に千差万別、いや、万差億別と言っていいほど、施工の際の条件は異なります。
そこに加わり予算や工期を考慮し、施工が始まってから発覚する事実への対応も考えると、、、
そもそも100点満点なんて存在しえないのではないか…
つまり、常にBetterな結果を創り続けなければならないということ。

それに加え、一気に建てられた新築時代の物件問題が、同時多発的に発生することも多々あります。
これらの条件に対応するには、極めて繊細な経験だけでなく、活力も備えた工務店の存在が
各地域に必要になってくるのです。




コンパクトシティー計画により、事情はさらに加速する

人口減少に伴って持続可能な住宅事情を実現させるには、必要十分な都市機能を計画的に備えていく必要があります。
そのために立案された計画が、コンパクトシティー計画です。
具体的には、道路やバス、電車などの交通インフラを中心に配置し、その周辺に上下水道・電気ガスなどの生活インフラ、警察・消防・病院などの生命インフラを集約します。このようにインフラを一箇所に集中させることで、都市機能の効率化とサービスの充実を担保しようとしています。

これを実現していくために、まず取り組み始めたのは、
多方面に分散する新築の建設を禁止し、限定したエリアのみに許可を出すという措置です。

岡山市では、この計画により、岡山全土の87%のエリアで新築の許可が下りなくなりました。
そして倉敷市ではすべてのエリアで許可がおりなくなりました。

土地開発もエリアを厳選され、地域の開発戦略に沿った開発しかできなくなった結果、

土地開発から必要になる新築物件の依頼は限られる

そんな時代に変化を繰り返してきているように思います。

さぁ、次はもう少し、職人の世界についてみていきましょう。